月刊人事スクエア2008年1月号

高額療養費の現物支給

病気で入院した時など、毎月の治療費(自己負担3割部分)が多かった時は「高額療養費」の支給申請をして、
後から自己負担限度額を超えた額の給付を受けられます。

この方法に加え、今年の4月から、病院の窓口では自己負担限度額のみを支払い、自己負担限度額を超えた
額は病院に直接支給される方法ができています。

●自己負担限度額が月収53万円未満(一般)の方で、入院・手術で医療費が約100万円であるとき

<今まで>

  • 病院に医療費の3割の約30万円を支払う
  • 高額療養費を社会保険事務所に請求する
  • 数ヵ月後に自己負担限度額(約9万円)を超えた約21万円が支給される

<病院に直接支払われる方法>

  • 本人が社会保険事務所で「限度額適用認定証」の交付をうける
  • 病院に上記認定証を提出する
  • 病院の窓口では、自己負担限度額の約9万円を支払う
  • 病院は高額療養費を直接社会保険事務所に請求する

新しい方法は、治療を受ける側としては入院時に多額の費用を用意しなくて済みますし、
高額療養費の支給申請漏れの心配がなくなります。

また、病院では治療費の未回収がいくらか減ることも、この制度ができた理由といわれています。

◇出産育児一時金の受取代理について

出産育児一時金は、出産後に社会保険事務所に請求して一時金が直接被保険者の口座に振り込まれて
いました。
昨年の10月からこの方法に加え、出産予定日まで1ヶ月以内の期間内に予め届出ることにより、出産育児
一時金を医療機関等に直接支払う方法を選択できるようになっています。

平成19年10月改正の助成金

平成19年10月に特定求職者雇用開発助成金が改正されました。この助成金は就職が困難な人を
雇い入れたときに支給される特定就職困難者雇用開発助成金と、緊急就職支援者を雇い入れたときに
支給される緊急就職支援者雇用開発助成金があります。

今回の改正で、支給額が定額化されました。ただし、平成19年9月30日までの雇い入れについては、
改正前の支給要件に基づき定率方式による支給が行なわれますのでご注意下さい。

◇特定就職困難者雇用開発助成金

60歳以上の者、身体障害者、母子家庭の母等を公共職業安定所又は適正な運用を期すことのできる有料・無料職業紹介事業者の紹介により雇い入れた場合に助成金が支給されます。

支給額は中小企業事業主の場合60万円です。ただし、雇い入れた労働者が短時間労働者の場合は40万円、重度障害者等の場合は120万円と対象労働者により額が異なります。

◇緊急就職支援者雇用開発助成金

事業縮小等により離職を余儀なくされた労働者のうち、再就職援助計画対象労働者証明書を所持する者で一定の要件を満たす者を雇い入れた場合、助成金が支給されます。

支給額は中小企業事業主の場合30万円です。ただし、雇い入れた労働者が短時間労働者の場合は、20万円が支給されます。

上記以外にも助成金を受給するための要件がございます。又、申請期限、申請時に必要な書類もございます。
詳細につきましては、取扱い機関又は社労士等にご確認のうえ、助成金をご活用下さい。

《声》

「能」の世界に、「時分の花」という言葉があります。十二、三歳の少年は声と姿の美点のみが発揮されて、
欠点の方は余り目立たず、いわゆる「時分の花」が咲く頃だといわれます。しかし、修行を十分に積んで咲いた
「まことの花」ではなく、歳と共に声や姿が移ろう時期的な花にすぎないのです。

事業を始めて、創業数年で上場会社になることがあります。事業者の素質や努力の成果ですが、
これはまだ「時分の花」です。この段階ではまだ移ろい易く瞬く間に散って消えてしまうことも珍しく
ないのです。

「まことの花」は、時と共にいくつかの困難に出会い、その度に境涯が上がって行く人です。
時流に甘えて慢心したり悲観したりせず、困難に出会う度に反省修養して、少しでも「まことの花」に
近づきたいものです。